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[特集]よくわかる!健康管理 労働安全衛生法の基礎健康診断

さまざまな健康診断

労働安全衛生法では、常時使用する労働者について、健康診断の実施を定めています。常時使用の労働者とは一般的に、以下のような者を指します。

  • 期間の定めのない労働契約の者
  • 期間の定めがあるが、定期健康診断(1年または6ヶ月)の期間よりも長い者

これらの対象者に対して、具体的にどのような健康診断が必要となるのか見ていきましょう。

雇入時の健康診断

入社時に以下の項目について、健康診断の実施が必要です。

雇入時の健康診断
  • ・既往歴及び業務歴の調査
  • ・自覚症状及び他覚症状の有無の検査
  • ・身長、体重、腹囲、視力及び聴力検査
  • ・胸部エックス線検査
  • ・血圧の測定
  • ・貧血検査
  • ・肝機能検査
  • ・血中脂質検査
  • ・血糖検査
  • ・尿検査
  • ・心電図検査

ただし、入社3ヶ月以内に健康診断を受けている場合、診断結果の証明書を提出すれば、改めて健康診断を行う必要はありません。

定期健康診断

年に1回、健康診断を実施します。
実施項目は雇入時の健康診断項目に加え、喀痰検査が必要となります。
※胸部エックス線検査にて所見がない場合は、省略可能
 (胸部エックス線検査は、40歳以上は必須。40歳未満に対しては、医師が必要なしと認めた場合は、省略可能)

特定業務従事者の健康診断

深夜業を含む業務や、有害な物質等を扱う業務、気温や気圧が異常な場所での業務など、人体に有害な条件の下で働く労働者の場合、6ヶ月に1回健康診断を行う必要があります。
実施項目は、定期健康診断と同じです。

海外派遣労働者の健康診断

日本国外に6ヶ月以上勤務させる場合には、海外派遣に行く前と戻ってきてからの2回、健康診断を実施しなければなりません。
実施項目は、雇入時の健康診断項目に加え、厚生労働大臣が定める項目とされています。

行政指導による健康診断(指導勧奨)

VDT健康診断、騒音健康診断、腰痛健康診断等、計30の業務について、行政指導による健康診断が定められています。

都道府県労働局長が認める臨時の健康診断

都道府県労働局長が、労働者の健康を保持するために必要があると認めたときには、臨時の健康診断を実施しなければなりません。
具体的には、有害物の大量漏えいがあった場合や、健康障害や特異な疾病等が発生した場合などで、健康診断の項目内容や、健康診断を受ける対象者、診断結果の報告に関することなど、さまざまな内容が指示されます。

健康診断は実施後が大事

健康診断は実施後が大事健康診断を実施するだけで満足してはいけません。「企業に求められる労働安全衛生とは」のページでもお話したとおり、従業員の健康管理は企業の責務です。
健康診断で異常が見つかった場合に、適切な対応がとられなければ、使用者としての責任を問われることもあります。そのため、従業員個人にあわせた健診データの管理が重要となってきます。
労働安全衛生法では、従業員の健康診断結果を5年間保管することが義務付けられています。企業はこれらの経年的な健康診断結果を活用し、本人の健康状態と業務内容や作業場所、勤務時間などを考慮して、産業医による面談指導などを含む適切な措置をとることが求められています。また、50人以上の事業所の場合、所轄監督署へ健康診断の結果報告を行わなければなりません。

しかしながら、実際に毎年の健康診断結果を個々人ごとに管理していくのは大変なことです。従業員が増えるにつれ、管理すべき健康診断結果は増えていき、それぞれ転勤や配置転換があるたびに対応する必要があります。健康診断結果の管理に専任の担当をつけることが難しい企業もあるでしょうし、システム化を行うにもコストがかかります。

このように、健康診断結果を管理していくには多大な労力を必要とするため、健康診断を実施しても、健康診断結果までは適切に管理・活用できていない企業が多くあるのが現実です。

それでは、これらの問題を解決し、きちんと健診データを管理していくにはどうすればよいのでしょうか。

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